科学つれづれ toshiverse

時に宇宙の果てに思いを、また時には
先達を訪ねたり、科学の旅つれづれ

宇宙時間の過去約130億年にわたる銀河の進化について、大筋では準平衡状態における、星形成速度、星の質量、および化学組成を結び付ける ある普遍的な関係に従っていると考えられていた。この基本的なスケーリング関係からの逸脱は、宇宙のごく初期に生じる可能性が示唆されることもあるが詳しく検討されることはなかった。天文学者チームによる最近のウェッブ宇宙望遠鏡を用いる結果では、初期の16銀河(z = 7∼10)の輝線スペクトルの分析で金属が大幅に少ないとする 従来とは対照的な結果を得ている。以下にその概要を紹介する。
2023-10-10 blog

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 ジェームズ ウェッブ宇宙望遠鏡が稼働している現在、信じられないほど遠い銀河の素晴らしい画像データを手に入れている。ある研究チームは、GN-z11として知られる銀河の近くの領域からの発光スペクトル線を調べた。その結果によれば、観測された最遠銀河の一つであり、宇宙が誕生して約4億年後の早い時代のこの銀河の近傍では、銀河を取り囲むガスのハローの中で、宇宙最初とされる種族IIIの星々が形成されていた可能性がある。

2023-07-11 blog

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 炭素は生命にとって不可欠な元素ですが、どのくらいの量を若い惑星に供給できるかはまだ未解決な問題である。惑星形成円盤の化学的特徴付けは、系外惑星の多様性と居住可能性を理解する上で重要なステップであり、非常に低質量の星は地球型惑星が豊富に存在するため、興味深い研究対象である  

2023-05-19 blog

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 ジェームズ ウェッブ宇宙望遠鏡 JWST による銀河の画像で、今回観測されているのは、最も初期の銀河の候補とされる6つについて、従来の宇宙の標準モデルでは説明できないようなその巨大な規模である。これらの銀河について、ビッグバンから 5億年から7億年後と見られる宇宙年齢、即ち宇宙が現在の年齢の3%にすぎない時期の様子を見ているのに、その大きさについては、形成と成長に何十億年もかかっている我々の天の川銀河のように成熟した天体を発見している。この時期の星の質量としてこれまで考えられていたよりも 100倍も大きい驚くべき値である。
2023-04-26 blog

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ジェームズ ウェッブ宇宙望遠鏡の優れた性能によって、宇宙のより詳しい様子が観測でき、より遠くを観ることで宇宙の過去にさかのぼることが出来る。ウェッブ望遠鏡の初期に始まる観測の短い間でも多くの遠方の銀河が観測され、遠方の宇宙と銀河の背景を調べる目的の JWST GLASS 調査プログラムで、GHZ2/GLASS-z12 と名付けられた今回対象となる銀河は、最初に特定されたものの一つである。今回の名古屋大学と国立天文台の共同チームの研究では、この銀河の宇宙年齢がアルマ電波望遠鏡アレイを使用して測定され、ウェッブ宇宙望遠鏡によって発見された非常に初期の宇宙に銀河が存在したことを裏付けている。2023-03-07 blog

 







 

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